虫歯(齲蝕)の成り立ち

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C3

C4

C2

C1

虫歯の程度です。

C1はエナメル質のみの虫歯です。

治療は簡単で、場合によっては、麻酔の無しでも、悪いところ(軟化象牙質)を除去し何か詰め物をすれば治癒します。C1の虫歯は痛みもないく、一般の人が見ても良くわからないことがありますので、歯科医による検診が必要です。

C2の虫歯は象牙質まで進んだ虫歯です。象牙質には象牙細管が走りますので、冷たい物でしみるようになります。治療は麻酔をして軟化象牙質を除去し詰め物をしたり、大きな虫歯なら冠を被せたりします。

C3の虫歯は歯髄まで虫歯が進んだもので、冷たい物、熱い物でしみたり痛みが出ます。かなり痛みが強くなります。それでも治療をしないで放っておくといつの間にか痛みはなくなりますが、中の歯髄が死んでしまい一時的に痛みが収まっただけで、さらに歯髄壊疽から根先性歯周炎と経過し、AA(歯槽膿瘍)やWZ(歯根嚢胞)を作ったりします。治療は歯髄を除去し、根管を清掃して根管充填をしてから、冠を被せたりします。

C4の虫歯はC3の虫歯を放置して、残根になった状態です。治療は抜歯ですが、時に残根上義歯の床下残根として一時的に保存しておくことがあります。

虫歯(齲蝕)の程度

1,口の中には、いろいろな菌が住んでいるわけですが、その中でミュータンス・連鎖球菌が、虫歯を作る菌です。人間は生後6ヶ月で下顎前歯が萌出するわけですが、赤ちゃんの口の中には最初はミュータンス菌は存在しませんが、お母さんが噛み砕いた食べ物などを赤ちゃんあげることによって、お母さんのミュータンス菌を感染させることがあります。

2,このミュータンス菌は、食べ物の中の砂糖を利用して、ネバネバした、歯垢を作ります。これがプラークです。砂糖を直接取らなくても、米やパン等の炭水化物を摂取すれば、唾液の中の消化酵素で糖になり、やはりプラークを作ります。

3,これがプラークです。非常にネバネバしており、うがいや野菜を食べたくらいでは簡単には取れません。

4,5,ミュータンス菌はこのプラークの中で砂糖から酸を作り出します。この酸が、歯の表面のエナメル質を溶かします。キシリトールガムの中のキシリトールはこの酸の発生を押さえます。

6,これが虫歯の始まりです。